AI Accounting

AIを使った経理の仕組みづくり

書類が届いてから試算表ができるまでを、8つの工程に分け、工程ごとに、AIが行うことと、人が確認することを決める業務です。代表が運営するグループ2社での経理運用をもとにしたサービスです。顧客企業への導入実績はありません。

監修:三上浩平(公認会計士・税理士)/最終更新 2026年9月29日

Background

この仕組みの位置づけ

代表が代表社員を務める2社の経理を、書類の回収、読み取り、記帳、照合、点検、締めの各工程に分け、AIと自社で開発した会計システムで組み直してきました。この仕組みは、その2社の経理で、毎月運用しています。

当事務所がこのコンサルティングでお伝えするのは、設計の考え方と、運用しながら直していく手順です。お客さまの会社の業務、書類の種類、使っている会計ソフトによって、設計は異なります。導入するシステムの選定も含めて、会社ごとに、事前に業務の内容を確認して、書面で範囲をお示しします。

AIは、読み取り、仕訳の候補の作成、集計、点検を受け持ちます。税務上の判断と、最終的な確認は、人が行います。

Eight Stages

経理の流れを8つの工程に分ける

経理の流れは、次の8つの工程で考えます。各工程で、AIに任せる部分と、人が確認する部分を分けて設計します。

8つの工程と、設計の内容

工程設計すること人が確認する箇所
1 集めるメールの添付、郵送の書類、通帳・カードの明細、現金の記録の届く場所を決める。届いていない書類の一覧を自動で出す届いていない書類への対応(取引先への連絡)
2 読む・仕分ける書類から、日付、取引先、金額、支払方法を読み取る。会社、書類の種類、対象の月を判定して、決まった場所に、決まった名前で保存する読み取りの結果と、原本の照合。判定を誤った書類の修正
3 記帳する取引先ごとの記帳のルールに従って、勘定科目と税区分の候補を作る。判断の理由を記録するルールにない取引、金額の大きい取引の勘定科目
4 照合する銀行の明細と仕訳を突き合わせる。預金の残高、借入の残高を、通帳や返済予定表と照合する一致しない取引の原因の特定
5 点検する重複した仕訳、税区分の誤り、部門の付け漏れ、毎月ある取引の欠け、貸借の一致を機械的に点検する点検で見つかった項目の判断
6 締める減価償却費の計上を確認し、試算表と月次の報告資料を作る試算表の数字の妥当性、月次の結果の確定
7 活かす経営の管理に使う資料(物件別・店舗別の収支、返済予定表、資金繰りの見通し)を作る資料の読み方の判断、経営上の意思決定
8 直す点検で見つかった誤りと、判断に迷った記録を、台帳に残す。手順書とルールに反映するルールの変更の承認

Design

何をどう設計するか

上の8つの工程のうち、コンサルティングで時間をかけるのは、次の点です。

  1. 1

    書類の回収

    書類が届く経路(メール、郵送、店舗、現場)を洗い出します。届く日と、届かなかったときの連絡先を決めます。保存の場所と、ファイル名の付け方(日付、取引先、金額、種類)を統一します。電子取引のデータは、電子データのまま保存できる形にします。

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    証憑の読み取り

    読み取りの対象となる書類の種類(請求書、領収書、明細)を決めます。読み取りの結果を、原本と並べて確認する画面と手順を設計します。誤読が多い書類の種類は、記録して、読み取りの設定を見直します。

    事務所
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    仕訳の候補

    取引先と摘要から、過去の処理をもとに、勘定科目と税区分の候補を作ります。候補には、根拠となる過去の取引を示します。確信度が低いものは、人が判断する箇所に回します。

    事務所
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    照合

    銀行の明細と仕訳を、日付と金額で自動的に突き合わせ、残りを人が確認します。預金と借入の残高は、毎月、通帳と返済予定表で確認します。

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    月次の点検

    重複、税区分の誤り、部門の付け漏れ、定期取引の欠けを、月次で自動的に点検します。点検の項目は、会社ごとの誤りの傾向をもとに、増やしていきます。

    事務所
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    締め

    締めの日までに、何が済んでいれば締められるかの条件を、一覧にします。条件が揃わない場合の扱い(仮計上か、翌月に回すか)を、あらかじめ決めます。

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    例外の扱い

    ルールに当てはまらない取引、金額の大きい取引、初めての取引先を、例外として別の待機の一覧に分けます。例外は、担当者が判断し、判断と理由を記録します。同種の取引が増えたら、ルールに追加します。

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    人が確認する箇所

    工程ごとに、人が確認する内容・担当者・記録方法を書面にまとめます。AIの出力のうち、どれを誰が確認するかを、あらかじめ決めておきます。

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Judgment

判断の分かれ目と注意点

  • どこまでをAIに任せるか。読み取りと点検は、機械的な処理が向いています。税区分や、資産か費用かの判断は、人が最終的な判断をします。
  • 既存の会計ソフトをそのまま使うか、入れ替えるか。ソフトを変えると、移行の作業と過去のデータの扱いが生じます。先に、今のソフトで回収と点検の仕組みが作れるかを確認します。
  • 情報の取り扱い。会社の書類や取引先の情報を、外部のAIサービスに送る場合は、送る範囲、保管、学習への利用の有無を、契約の条件で確認します。
  • インボイス制度。取引先の適格請求書発行事業者の登録番号を、回収の段階で確認できる設計にします。

Preparation

ご依頼にあたって必要なもの

  • 現在の経理の担当者と、月次の締めまでの日程がわかるもの
  • お使いの会計ソフトの名前と、直近1か月の仕訳のデータ
  • 書類の種類と、届く経路の一覧(なければ、面談で一緒に作ります)
  • 税務申告を担当する税理士がいる場合は、その税理士の連絡先

Period

進め方と期間の目安

進め方の目安

段階内容目安
現状の確認1か月分の書類と仕訳を見て、工程ごとの手間と誤りを数える2〜3週間
設計工程ごとに、AIが行うこと、人が確認することを決める。手順書の案を作る3〜4週間
試行1か月分の書類で、設計した手順を実際に回し、誤りと手間を確認する1か月
運用と見直し月次で回しながら、点検の項目とルールを更新する3か月程度

料金は、業務の範囲、書類の量、システムの選定の有無を確認したうえで、お見積りします。

FAQ

よくあるご質問

会計の専門知識がない担当者でも使えますか。
使える設計を目指しますが、税区分や勘定科目の判断を行う担当者は必要です。判断する担当者が、何を見て判断すればよいかを、手順書に書きます。
導入すると、経理の人員を減らせますか。
人員の増減は、お約束できません。読み取りと点検の手間は減る見込みですが、確認と例外の判断は残ります。減った時間を、月次の結果を読む作業に振り向ける設計にします。
どのAIのサービスを使えばよいですか。
特定のサービスを前提とはしません。書類の種類、情報の取り扱い、費用を確認したうえで、選ぶ基準を一緒に決めます。
誤りがあった場合の責任はどうなりますか。
AIの出力に誤りが混じることを前提に、人が確認する箇所と、その記録を設計します。設計した確認の手順が守られているかを、月次で点検します。

監修:三上浩平(公認会計士・税理士) 東京税理士会 登録番号 第144424号。制度の内容は2026年9月時点のものです。代表税理士のページ

Sources

出典

  1. 国税庁 インボイス制度の概要https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice.htm

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