AI Accounting
AIを使った経理の仕組みづくり
書類が届いてから試算表ができるまでを、8つの工程に分け、工程ごとに、AIが行うことと、人が確認することを決める業務です。代表が運営するグループ2社での経理運用をもとにしたサービスです。顧客企業への導入実績はありません。
Background
この仕組みの位置づけ
代表が代表社員を務める2社の経理を、書類の回収、読み取り、記帳、照合、点検、締めの各工程に分け、AIと自社で開発した会計システムで組み直してきました。この仕組みは、その2社の経理で、毎月運用しています。
当事務所がこのコンサルティングでお伝えするのは、設計の考え方と、運用しながら直していく手順です。お客さまの会社の業務、書類の種類、使っている会計ソフトによって、設計は異なります。導入するシステムの選定も含めて、会社ごとに、事前に業務の内容を確認して、書面で範囲をお示しします。
AIは、読み取り、仕訳の候補の作成、集計、点検を受け持ちます。税務上の判断と、最終的な確認は、人が行います。
Eight Stages
経理の流れを8つの工程に分ける
経理の流れは、次の8つの工程で考えます。各工程で、AIに任せる部分と、人が確認する部分を分けて設計します。
8つの工程と、設計の内容
| 工程 | 設計すること | 人が確認する箇所 |
|---|---|---|
| 1 集める | メールの添付、郵送の書類、通帳・カードの明細、現金の記録の届く場所を決める。届いていない書類の一覧を自動で出す | 届いていない書類への対応(取引先への連絡) |
| 2 読む・仕分ける | 書類から、日付、取引先、金額、支払方法を読み取る。会社、書類の種類、対象の月を判定して、決まった場所に、決まった名前で保存する | 読み取りの結果と、原本の照合。判定を誤った書類の修正 |
| 3 記帳する | 取引先ごとの記帳のルールに従って、勘定科目と税区分の候補を作る。判断の理由を記録する | ルールにない取引、金額の大きい取引の勘定科目 |
| 4 照合する | 銀行の明細と仕訳を突き合わせる。預金の残高、借入の残高を、通帳や返済予定表と照合する | 一致しない取引の原因の特定 |
| 5 点検する | 重複した仕訳、税区分の誤り、部門の付け漏れ、毎月ある取引の欠け、貸借の一致を機械的に点検する | 点検で見つかった項目の判断 |
| 6 締める | 減価償却費の計上を確認し、試算表と月次の報告資料を作る | 試算表の数字の妥当性、月次の結果の確定 |
| 7 活かす | 経営の管理に使う資料(物件別・店舗別の収支、返済予定表、資金繰りの見通し)を作る | 資料の読み方の判断、経営上の意思決定 |
| 8 直す | 点検で見つかった誤りと、判断に迷った記録を、台帳に残す。手順書とルールに反映する | ルールの変更の承認 |
Design
何をどう設計するか
上の8つの工程のうち、コンサルティングで時間をかけるのは、次の点です。
- 1ご一緒に
書類の回収
書類が届く経路(メール、郵送、店舗、現場)を洗い出します。届く日と、届かなかったときの連絡先を決めます。保存の場所と、ファイル名の付け方(日付、取引先、金額、種類)を統一します。電子取引のデータは、電子データのまま保存できる形にします。
- 2事務所
証憑の読み取り
読み取りの対象となる書類の種類(請求書、領収書、明細)を決めます。読み取りの結果を、原本と並べて確認する画面と手順を設計します。誤読が多い書類の種類は、記録して、読み取りの設定を見直します。
- 3事務所
仕訳の候補
取引先と摘要から、過去の処理をもとに、勘定科目と税区分の候補を作ります。候補には、根拠となる過去の取引を示します。確信度が低いものは、人が判断する箇所に回します。
- 4ご一緒に
照合
銀行の明細と仕訳を、日付と金額で自動的に突き合わせ、残りを人が確認します。預金と借入の残高は、毎月、通帳と返済予定表で確認します。
- 5事務所
月次の点検
重複、税区分の誤り、部門の付け漏れ、定期取引の欠けを、月次で自動的に点検します。点検の項目は、会社ごとの誤りの傾向をもとに、増やしていきます。
- 6ご一緒に
締め
締めの日までに、何が済んでいれば締められるかの条件を、一覧にします。条件が揃わない場合の扱い(仮計上か、翌月に回すか)を、あらかじめ決めます。
- 7ご一緒に
例外の扱い
ルールに当てはまらない取引、金額の大きい取引、初めての取引先を、例外として別の待機の一覧に分けます。例外は、担当者が判断し、判断と理由を記録します。同種の取引が増えたら、ルールに追加します。
- 8ご一緒に
人が確認する箇所
工程ごとに、人が確認する内容・担当者・記録方法を書面にまとめます。AIの出力のうち、どれを誰が確認するかを、あらかじめ決めておきます。
Judgment
判断の分かれ目と注意点
- どこまでをAIに任せるか。読み取りと点検は、機械的な処理が向いています。税区分や、資産か費用かの判断は、人が最終的な判断をします。
- 既存の会計ソフトをそのまま使うか、入れ替えるか。ソフトを変えると、移行の作業と過去のデータの扱いが生じます。先に、今のソフトで回収と点検の仕組みが作れるかを確認します。
- 情報の取り扱い。会社の書類や取引先の情報を、外部のAIサービスに送る場合は、送る範囲、保管、学習への利用の有無を、契約の条件で確認します。
- インボイス制度。取引先の適格請求書発行事業者の登録番号を、回収の段階で確認できる設計にします。
Preparation
ご依頼にあたって必要なもの
- 現在の経理の担当者と、月次の締めまでの日程がわかるもの
- お使いの会計ソフトの名前と、直近1か月の仕訳のデータ
- 書類の種類と、届く経路の一覧(なければ、面談で一緒に作ります)
- 税務申告を担当する税理士がいる場合は、その税理士の連絡先
Period
進め方と期間の目安
進め方の目安
| 段階 | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 現状の確認 | 1か月分の書類と仕訳を見て、工程ごとの手間と誤りを数える | 2〜3週間 |
| 設計 | 工程ごとに、AIが行うこと、人が確認することを決める。手順書の案を作る | 3〜4週間 |
| 試行 | 1か月分の書類で、設計した手順を実際に回し、誤りと手間を確認する | 1か月 |
| 運用と見直し | 月次で回しながら、点検の項目とルールを更新する | 3か月程度 |
料金は、業務の範囲、書類の量、システムの選定の有無を確認したうえで、お見積りします。
FAQ
よくあるご質問
会計の専門知識がない担当者でも使えますか。
導入すると、経理の人員を減らせますか。
どのAIのサービスを使えばよいですか。
誤りがあった場合の責任はどうなりますか。
監修:三上浩平(公認会計士・税理士) 東京税理士会 登録番号 第144424号。制度の内容は2026年9月時点のものです。代表税理士のページ
Sources
出典
- 国税庁 インボイス制度の概要https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice.htm
